2017/10/23

アルーンとの出逢い

タッチするカマラの写真

初めてのアルーンは確か20年前だった。

インドのプーネ、コレゴンパークにある和尚コミューンのラオツーで。

白い大理石の磨き上げられた床で
和尚のベットルームの上にある大きな部屋だった。

そこにマルーンのローブを着た200人以上の瞑想をする人たちが集まってきていて、
その広い部屋もいっぱいなので、
いつもは18℃に保たれていて寒すぎるクーラーもその日は心地よく感じた。

そしてブロンドの男性が黒いローブに白い帯を巻いて壁の近くにいた。
彼は立ち上がって
みんなに向かって話し始めた。


1970年代の写真:前列左から2人目がアヌブッダ


「ウエルカム フレンズ
みんな集まってくれてありがとう。
今から新しい瞑想、和尚コンシャスタッチを紹介します。

これは全く新しい、身体を通したタッチの瞑想です。
~・・・」

(ふーん。ってただ思った。
どこかで腕組んで、どんなかみせてもらおーじゃないのー。ってエゴっていた私。)

ほんの少しの説明と共にタッチが始まった。

「じゃあ誰か近くにいる人の左手に触れてー。
はじめはニュートラル。何もしなくて、エネルギーが溶けあうのを待ちましょう・・・。」

そこからタッチの瞑想が15分ほど彼のリードと共に
左手から腕、肩まで続いた。

彼のリードに乗ってる私がいた。

最後に彼は

「少しずつまたニュートラルに戻っていきましょう。
そして自分のスペースへと帰ってきて・・・。
最後に目をつぶって座りましょう。」


5分ほどタッチの後にただ静かに瞑想を・・・。

部屋全体がすっと静寂に引き込まれた。


そのあと彼は
「じゃあ今どんな感じがする?
今触れてもらった左手と右手の違いを感じられる人?

ほどんどの人が手を挙げた。
みんな

「全然違うよ。すごく軽くなってる。」

「こんな少しのタッチなのに何が起こったか不思議だ。」

「手だけなのにハートが開いた感じだー。」


彼も大きな笑顔で目を丸くして、

「そうだねー、
眠ってしまわずに、双方が意識した状態でタッチが起これば
ほんの一瞬でもとても深いものになるんだ。
これは今まで行われてきたボディーワークとは全く異なった、
タッチの瞑想―和尚コンシャスタッチです。」

その時の体感、
部屋のエネルギー、
ハートの鼓動、
今も思い出すことができる光景だ。

その部屋の中心にいた彼がアヌブッタだった。


私は何だかマジックにかかったようなキツネにつままれたような感じがした。
その当時ボディーワークをすでにアシュラムでシェアしていて、
セッションはほぼ満席の忙しかった私だが、
このタッチ、その当時「和尚コンシャスタッチ」と呼ばれていたワークが
今までの私のボディワークを根本から崩すものだったからだ。

ガクン!ときた。

ほんの短いたった2時間のイントロダクションだったが、
この時から私の人生が変わった。

愛を持ってタッチをする。
瞑想としてタッチをする。

私はテクニックを上達しようと一生懸命で
そんなことは考えたこともなかった。


「何も期待することもなしに、何も変えようとせず、
そこに起こることをあるがままに
この身体を通して受け止める。」

それを本当に理解すると
何が起こるのか?


いつもゴールを探していた私。
いつもベターにと思っていた私。

でも、変えようとしないってことは見守る。
見守る=瞑想。

アヌブッダの写真
タッチを見せるアヌブッダ(2012年8月エクアドル、ヴィルカバンバ)

時とともに「和尚コンシャスタッチ」から
「アルーン コンシャスタッチ」へと名前が変わり、
ワーク自体も進化している。

クリエーターのアヌブッタとアナーシャ自身も変化して、
今のコンシャスタッチはあの頃に比べるともっと身体の中心をフォーカスして
エネルギー体をフォーカスしてきている。

まさにアルーン=宇宙の調和

身体のコアの部分を通り抜けて
宇宙のエネルギーの中に溶け込んでいくような、
そんなタッチになっている。


新しい旅が始まってから20年、
毎年必ず2ヶ月以上はアルーンに時間を費やしている私だが
毎回初めての時と同じ新しい驚きがある。


この身体を通しての一度しかない人生。
もっと身体に近づいて、
もっと知りたい。
もっとこの身体を愛したい。
もっと気づきに満ちたものにしたい。
もっとハートから祝いたい!


愛とタッチと瞑想と

全てが揃ってアルーンコンシャスタッチー宇宙の調和に触れる。
そして、セレブレートできる。

Celebrate of Life, Celebrate of Love… Kamala

カマラの写真