2019/03/13

Day 12:感情に出会う 〜生に呼吸し、愛を分かち合う21日間〜

カマラの写真

アルーンコンシャスタッチは、タッチを媒介に、全てを観ていきます。
タッチをする人も、受けとる人も、その瞬間に起こることを何であれ、そのまま感じていきます。
痛み、とろけるような心地よさ、滞り、エネルギーの流れ、浮上する考え、記憶、そして感情。

アルーンでは、からだにとどまっている感情にことさら注目したり、
それを引き出そうとすることはしません。
けれど、自然に現れ出てくる感情はそれもまた、ただ受けとめて、ともにいます。

ある年の妙高高原リトリートでのこと。
講師カマラとともに、パートナーのスペイン人医師プラナーダが参加していました。
彼も古くからのアルーンティーチャー。
ふたりはスペインで、アルーンのグループをともにシェアしています。

カマラがアンワインディングのデモを見せてくれた時、
モデルになったプラナーダが、背中に触れ始めてほどなく、
突然、笑い始めました!

カマラが「大丈夫?」と声をかけると「ただ笑いが起こっているんだ」とプラナーダ。
長い年月をアルーンとともに生きるプラナーダ(そして感情表現豊かなスペイン人!)。
からだの中で起こることにとても繊細で、オープン。
そのままに感じ、表現することも止めません。

そしてタッチが首へと進むなか、
笑いは涙、嗚咽に変わっていきました。

カマラは静かにそれを見守ります。

「感情が出てきたら、ただ、受け入れましょう。
それをホールドしないで、観照者でいます。
触れている人も、触れられている人も、起こっていることと、ただ、ともにいます。」

さまざまな感情が起こり、そして過ぎ去っていきます。

セッションを終えたプラナーダは
「笑いがやってきて、涙に変わり、それが去った後には深い静寂があった。
まるでミスティックローズのようだった」。
ほんの20分ほどの間の出来事。
これも、アルーンで起こることの一部。

愛に溢れて、とても印象的な、私にとって忘れられない場面です。

あなたの感情。
何か、感情がやってきたとき、それを観てみましょう。

抑圧したり、無視したりすることなく、
かと言って、それに飲み込まれて、同一化するのではなく、誰かにぶつけるのでもなく、
ただ、観る。ともにいる。
そうすると、何が起こっていくか。それをまた、観ています。